hiroshi63のブログ

山と妄想あそび

雪稜


緩やかな曲線を描く雪面と深く濃い青空
シンプルでいて十分な色の2元世界
青白の境の心地よい曲線に向かって
風に洗われたまっさらな雪面を登る快感


雪庇の曲線は生理的な快を生起し
踏み込む一歩を躊躇わす
汚さぬようにと吹き付ける横風に抗い回り道
厳しく鋭い襞状の風紋を踏み進む


私はこの世界を変える存在
風景の中の異物となり生の痕跡を刻む
ただ我が痕跡は儚く
夜を迎える風によってたちまちに消え去るのであろう