hiroshi63のブログ

山と妄想あそび

2023年7月のブログ記事

  • 立石山

    行く先は 朝霧の中  樹間より差し込む光の筋の中で 白霧が揺らいでいる 濃霧の林道はどこに通じているのだろうか ひんやりとした空気の中、歩を進めると ふと午前か午後かも不確かとなり 自身の見当識が失われていることに狼狽えてしまった 谷を遡り尾根に出る頃 霧は朝日の温もりの中に消えてゆき うっすらと... 続きをみる

  • 妙光寺山

    妙光寺山 谷を遡りびわ峠に出ると西風がそよと吹き 首筋の滲んだ汗を飛ばしてゆく 扇に広がるびわ湖の方面を望むと 薄光る湖面の上に薄墨の比良山が映し出されていた 古代峠の噴石によじ登り近江富士を仰げば シンメトリーな三角は一段と明確だ 裾の流麗な曲線が気品良く優雅で この地のシンボルであることを誇示... 続きをみる

  • 遠足尾根(竜ヶ岳)

    乳白の視界の向こうにうっすらと揺らぐ木立の影 幽玄な里の朝霧は次第に晴れゆき渓谷に入るともう空は青かった 小橋の下から水量の伝わる轟音が響き 花崗岩の白い川底の上を澄んだ碧水が流れ下る 林道の瑞々しいアザミが足元に棘葉を伸ばし早る気持ちを鎮めてくれた 尾根へのつづら折りに蝮草がすっくと伸び仏炎包が... 続きをみる

  • 繖山(観音寺城跡)

    山は城で城は山 観音寺城は山の上、最古の山城だと言う 雑木の中の急登を大石垣に向かう 木漏れ日にシマヘビが体を温め 幾つかの朽ちた切り株からシロアリが飛翔 上空では燕が群れ舞っていた 東の箕作山との間は枡目の田畑 麦畑は濃い緑の敷物で 水張りの田は空を写す水鏡となる 両者の対比が初夏の平野にアート... 続きをみる