2022年9月のブログ記事
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双六岳の砂漠を歩いた 緩い半円丘に上がり水平道で振り返ると まさにこの山ならではの景観があった 円と三角錐 緩い曲線と鋭角な岩峰 対照的な山の景観で知られた地 再び向き直り頂上を目指す どこがトップかわからぬが 早く登ってこいと 雲が催促していた
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錦秋とはよく言ったものだ 錦の敷物を敷き詰めた斜面に 分厚い雲の間から陽が差し込んだ 錦の尾根に扇状谷が「流れ」を作る 雲間に差し込む刹那の光景は 晴天下のそれよりも迫力で印象が強い ここは立山、雷鳥沢 三山縦走後に下った沢で見事な秋に会い 足の疲れを忘れてしまった
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「富士には月見草がよく似合う」 太宰治 「白山にはナナカマドの実がよく似合う」 私
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夕暮れの尾根で見る広大なスクリーン一面の赤、夏の濃緑と雪渓の白に空の青、山腹の花畑に咲くチングルマの白やフウロの薄紫、深い暗闇にきらめきながら降って来る星々、山で見る光景と色には強く心を動かされる。それが山登りという行為への最大の動機であろう。 内に深く作用する世界は単に視覚だけによるものでないこ... 続きをみる
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廃村の今畑より登り笹峠でいっぷく 南霊仙山頂への急登の中ほどにこの遺跡がある 神事に被るマスクのような顔 未知な動物の骨 辺りはこのような出土物が無数に晒されている 石灰岩の墓跡群が風化されたなれの果て 荒涼感さえ感じる斜面の遺跡は 朝陽の中、人知れず琵琶湖を遠望する
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時が止まり 物質の相転移が起こった 斜面を這い上がる波は石化し 地の隆起とともに平野を見下ろす尾根となる 琵琶湖を見下ろす此処には 長い旅路の過去が今も残っている ※琵琶湖はおよそ400万年前より三重県伊賀の地から現在の地まで移動してきたとのこと
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ロックバランシングという石積みアートがある これを見た時そのアートのことを思い出した 足指に大きな岩を乗せてバランスを取っている 誰かがバランス遊びをしているよう 隣の松も呼応してクネっているのがまた面白い 青空下のなんとも陽気な光景に下山の脚を止めて微笑んでしまった
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神社の祠への参道沿いにあったお供え物 なんとも可愛らしくて微笑ましい 行為の主は子供かな でなければ、その心を持った誰かでしょう
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寺の入り口の水鉢に一輪 蓮の蕾が伸びていた ハッとした 蕾の先の水滴の清々しさは まさに開かんとするこの期にふさわしい輝き 門前に咲く一輪の澄んだピンクの大輪 その絵を頭に描き門をくぐった
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