hiroshi63のブログ

山と妄想あそび

表銀座



後方の名峰に張り合うかのように屹立する岩峰
此処を起点に
これから奥の先鋒まで歩く


空気は澄み凛と冷える
見渡す周囲の頂の薄化粧が朝の斜光に輝き
薄白にオレンジの色重ねは朝の目に暖かい


長い尾根道を進むとあたりの化粧はいつの間にか溶け
地肌が昨日までの色に戻っている


左右に切れる細い尾根の東面に
斜面を上がってきた白雲が蠢くものの
西から吹き付ける風が
稜線の手前で押さえつけていた


南北、東西の三叉路の頂に立つ
三角に形良い大山は目指す岩峰より背は低いとはいえ
この一帯の屋根、その名も大天井岳
もちろん岩峰の眺めに優れる


さてさて、その先が試練の道
岩峰から十時に流れる尾根はいずれも険しい
東側の鎌の刃先を濃さを増した雲の中這い渡った
長い道程だった


岩峰の根元で泊した後
早朝の槍先に登る
空は晴れ渡り
頂は流石に高かった