hiroshi63のブログ

山と妄想あそび

うらじろ


近江の里


桜が散った後の富士の麓


そこは地球外生命の大集合地となる


ひしめき合ったそれたちは


生き生きと生を喜び合ってにぎやかだ


かわいくて愛らしいその生命たちは


友好的な性格で地球人には害を及ぼさない




春がすすみ


その陽気に暑さも感じるようになるころ


彼らは一斉に翼を広げて飛翔を始める


高い木立の木漏れ日の中で


実に活き活きと


気持ちよさそうに飛び交っている



やがて飛翔の時期が終わると


その鍛えられた翼を納める


年の瀬を迎えるころ


翼は里の人間たちに刈り取られ


家屋の玄関に橙と一緒に吊るされるのだ


里の者は誰一人


それが地球外生命であったことを知らない