hiroshi63のブログ

山と妄想あそび

フォロン


花崗岩の山道の風化は


登山者が歩くことで


その速度を上げ


ハーフパイプ状にえぐられていた


人の背丈も流れた底の真砂に


キャラメルのような四角い石が


ぽつんと一つ転がっていた


石には顔があった


限りなく簡略化された顔


口、耳もなく


感情も抑えられている



なのに、妙に親しみを感じたのは


ジャン・ミッシェル・フォロンの


ブルーマンを思い浮かべたからだろう


フォロンの絵もこの石顔も妙にあたたかい