hiroshi63のブログ

山と妄想あそび

積み石の瞑想



突き出した岩のテラスの上で瞑想をしている人を見たことがある
背筋を伸ばした胡座で無動だった
なんとなく場にあった行為のように感じたものだ


坐禅の経験は多少ある
しかし、無の境地やら
何かに目覚めるかのような経験はない
それが環境のせいだったとしたら
このテラスなど申し分のない場所ではないか
ここなら無とか悟りとか
そう言った幻想に浸れるような気がした


そんなことを考えていると
元からテラスの一部かのような
あのケルンが瞑想しているように見えてきた


誰が何の意図で積んだものだろう
道標ではないことは明らかだ
座する度に一枚
とすれば
5枚目は積まれるのだろうか
それともすでに
4度で目的は達せられたのだろうか


そんな妄想から我に返った目が
打ち込まれた金具を認めてしまった
瞑想などと言う妄想から覚める標(しるし)が
現実に諭すように