hiroshi63のブログ

山と妄想あそび

原始の目



原生林を歩いていると
ふと何処からか見られている気配
周囲のタブノキの木々を見回すと
その視線の元が目に止まった
僕の感覚には間違いはなかった
一本のタブノキが僕を見ていたのだ


見るという機能は
レンズとフィルムだけでは成り立たない
取り入れた光を一旦電気信号に換え
再構築する器官がなければならない
ただし、それは動物の場合
動物が外界を見ることが出るようになったのは
7億年前の三葉虫
それより遥か前に枝分かれした彼ら植物の
光受容システムの進化は僕たちとは異なる
なのに、あの目は我が目と変わらぬ動物の目だ
眼球には黒目には瞳孔まである


ここは北陸にある小さな島
島の原生林では独自の進化があって良い
それにしても、どうして
タブノキは目が必要だったのだろうか