オニヤンマの凄み
散歩先の林道でのこと
オニヤンマが水のにじむ地面で踊っていた
ちょうどサッカー観戦のサポーターが縦跳びするように
オニヤンマはこちらには気づいていないのか
気づいていても無視していたのか
スマホで撮影する僕のことはお構いなしで
縦跳びを続けている
スマホで様子を収録すること2分
産卵行為に夢中のよう
こんな人の通る水たまりで大丈夫かと心配になる
撮影を終えスマホをバッグにしまっていると
2メートルほど先にいたオニヤンマが近寄ってきた
僕の左足からわずか20センチ程の所に来たかと思うと
体の向きを僕の方に向け
ちょうど僕を見上げる格好で縦跳びを始めた
その時、目が合った
木漏れ日を浴びた二つの複眼がメタルブルーに光り
僕を威嚇するようにトントン飛び続ける
その迫力に僕はたじろいだ
オニヤンマは
早く立ち去れ、と言ったのか
それとも、もっと撮れよ、と言っていたのか
僕はオニヤンマの気迫から逃れるように
そそくさとその場を去った
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