福寿草(2)
2011年3月11日
信じられないようなことが起こった
街が、畑が、港が、多くの命と営みが
おまけに放射能だ
この年、3月末から10日余り僕は福島県の田村市にいた
道端にはかわいいオオイヌノフグリが咲き
植物たちには変わらぬ春のようだった
阿武隈川ほとりの農道を歩いた
本作りの民家につきあたると
家屋に上がる土盛りの土手一面に
福寿草が咲いていた
里の黄色い花はタンポポだ、と
思い込んでいた僕は目を疑った
このあたりでは里で福寿草が見られるんだ
阿武隈山地は鈴鹿北部同様
石灰岩の山なのである
被災地にいる気持ちの重みが少し取れたように感じた
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