hiroshi63のブログの新着ブログ記事
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おい、見てみろよ 坊主が踊ってるぞ! ええっ 坊主だって? ああ 白い坊主がご機嫌だろ! 出来上がってる 完全に 白いのは怪獣の方だろ! 怪獣? なるほどね 坊主が怪獣に腰を抜かしてるのかあ 坊主! 坊主!って? ああ、真ん中の白いやつね!
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昨夜の風の置き土産 ラムネのようなトンネルは 何処に繋がるのか 中に入れば 昨日や明日に行けるだろうか それとも もう一つの世界の自分に会えるのだろうか 出口までどれぐらいかかるのだろう? 色は? 形は? 稚拙な妄想は単純な妄信で閉じた あちらも美界であらねばならぬ、と こちらと同じように
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下界は春 初夏の陽気も漂う時期 立山では 朝日を浴びて巨大なミイラ像が現れる 竜王の頭は天を仰ぎ 浄土に向けて身体が横たわる 地獄がある大きなすり鉢状の台地を取り囲む山々は 巨仏の風葬地であった
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皐月に名残の粉雪で 常念坊が薄化粧 塗ったばかりの白粉は 朝日に照って純白で ああ、見事な仕上がりなり
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地表を突き破るゲンコツ 気力みなぎる力強さだ 何に怒るのか 何を訴えるのか 何を決意したか この山頂の平原で 意味はわからぬが 青空の下の大きな拳が へばった僕を力付けてくれた
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鍵穴の向こうにアカヤシオが映えていた 峠から登ってくる者たちを歓迎するかのように しかし 石門の鍵は何処にあるのでしょうか
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リンドウは好きな花 春に咲く小さな花が春山の楽しみのひとつ 鈴鹿の岩山で 登山道脇の草付きに咲いていた こんな色濃く瑞々しい花に出会うと このままガスっていてもいいか と、山頂直下の尾根で思った
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かつて降雨を乞うて拝登された白竜の山 中腹にある重ね石のそばで もう数百年もひっそりと 僧が修行しているのをご存じだろうか その身体すでに樹木に覆われ山と一体となり 顔は石と化した そして今も ただただ目を閉じ ただただ無言に 修行を続けている
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カマキリに見えるのは 僕だけでしょうか 何か獲物を捉えています 獲物が雄でなければいいのに と思うのも 僕だけでしょうか
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山頂から残雪の日本庭園を見下ろしながら 昼飯のカップ麺を食べる 携帯フォークでかき混ぜて ひと口すすった視線の先に 魔の手のような先割れスプーンがあった それはまさに木立の麺を掬い取ろうとしているところだった
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心地よい規則正しさなれど 定規でひいていない線がよい 正面で見るのもよいが 屈んで見上げるとまた違った顔が楽しめる しばし眺めていると ワイワイガヤガヤ 賑やかな話し声が聞こえてくる
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焼かれちまった この間の山焼きで でも もうちょっと頑張ってみるよ
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4月の鈴北岳 この時期、こんなに雪が残るのは何年ぶりだろう 硬い残雪を蹴り込みながら頂を目指した 頂上手前の斜面の林に ウサギが潜んでいた 冬毛のウサギの上に夏毛のも この2羽が見えるようなら 私と同じ 視覚的妄想能力ありです
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やはり雪には青空が似合います この景観にあなたは何を見るでしょう 枯山水 エイのヒレ グースの飛翔 僕には羽ばたくツバメが見えます 白いツバメが
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1、横陣 2、雁行 3、方円 バイケイソウの芽生え これも春の鈴鹿の楽しみの一つ 2時間かかっても見に行きます 筍のようにニョッキリと生え出た 鮮緑の唐突感が好きなのです 可愛い陣形があちこちに競っています
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雪解けの時期になると この花を見に2時間もかけて山を登る 鈴鹿北部の山では カレンフェルトのあちこちで クリアな黄色光を反射している 一輪であっても 数輪であっても その存在感は大きい それに惹かれて今年も登った 今日も地味な地面で黄色の反射が眩しかった
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古代の遺跡 古生物の化石 珍獣 巨人の手 新種のナメクジ 抽象アート ブースカの冠 威嚇 悲哀 藻掻き 卑屈 頓馬 思い付きの羅列です
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凛と冷えた林間を抜け トーミの頭に上がると 彼女は薄化粧で待っていた 柔らかい曲線と流れる縞模様 見惚れる山だ 浅間山 美の裏には色気がある
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大窓、小窓 著名な山の岩窓には名前がつくが これにはない しかし、この窓枠の向こうには それら窓に負けぬとびきりの色が広がる 額縁効果によって映える空は しばし見つめることで 遠近が逆になる ルビンの壺の如く 違う絵になるのが面白い
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大岩の根元には十三もの仏が 祀られる 岩の背後は山界 僕はそこから仏界に降りてきた 仏の集合地から続く長い石段 木漏れ日の演出の中 苔むした石仏が並ぶ異界を抜けると 竹林が風に洗われ コン、コーンと音の空洞が降ってくる ああ、人間界はもうすぐだ
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もちろんギニア高地ではありません ほんの身近にある森の中で見つけた切り株 朽ちた切り株と繁茂する苔 木漏れ日による陰影は 小さな世界を深く広げます どうですか? 麓の苔は熱帯林に 切り株は岩山に 見えてきませんか 新種の生き物も潜んでいそうでしょう 妄想を楽しむ対象は なんでもない足元にもあるのです
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そんな顔で睨むなって ちょっとしたトラブルがあって 下りてくるのが遅れたんだ そもそも、おまえが一緒に登るのを 嫌がったからじゃないか それにしても雪も払わず よくじっと待っていたね さあ、機嫌を直して 一緒に帰ろう
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吹きっさらしの高原で 可愛らしい石を見つけた なんとなく生き物を そして人間を感じる そんな寂しい石が ポツンところがっていた
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あれは 今 ほんとうに あそこにあるのだろうか 影のようなあれと 暗闇を照らすあれは 同じもの? 感じることは出来ようか いやできまい あれが引く力を あれはいつも同じ面 信じられるだろうか? 出来すぎた同期 27・32日 誰かが貼り付けたのだ 天球に 裏面に潜む 狂気を封印するために
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早朝の陽光に生と死が並んでいる 「死」の訪れは 六万五千年も前の白亜の頃 三億五千年の繁栄は凍て 時の流れを示準する 「生」の誕生は 十三万年を遡る中新世 やさしくたおやかなドームは 幾多の生を奪った過去をもつ 遥かな尺度で眺めれば いずれも瞬時の出来事 死と生が静かで穏やかに並んでいる
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荘厳な光源が頭を出す直前 世界は黄金になる 決して特別ではないありふれた朝 その時 ある者は目覚め ねぐらを出る準備をするだろう ある者は狩りを止め ねぐらに帰るだろう そして、我々は 黄金の空に手を合わし 涙する 1400万年もの太古から 欠かさず合掌し続ける かの岩礁と共に
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神の居どころに由来するこの地の巨石 広大な大地に作られた環状の神座「カルデラ」 1400万年も前の建造にもかかわらず その座の背もたれは時の流れに抗い この荘厳なる形を保ち続ける それは 今もなお座を守り続ける犬の 熱き忠誠心の賜物なのであろう
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思わず乗って見たくなる心地よい曲面 ズリッ、ズリッ、ズリッと 股間の宝物に気をつけながら 先端を目指して跨り移動 鞍部に臀部を落ち着けて サイの角の先に視界を広げれば さて、何が見えるだろうか 穏やかで、長閑で、のほほんとした そんな世界が見えるに違いない